松尾篤興のブログ「閑話放題」

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中村愛媛知事がまた一撃 加計理事長に「会見を開くべき」

 


 安倍政権にダメージを与え続けている愛媛県の中村時広知事が、また一撃を繰り出した。いっこうに姿を現さない加計学園の加計孝太郎理事長に対し「記者会見を開くべきだ」と注文をつけたのだ。


 4日、加計理事長が記者会見を開くよう、学園サイドに伝えたと記者団に明らかにした。「コンプライアンスとガバナンスの問題は最高責任者の範囲だ。トップとして対外的に説明する方に重きを置いて欲しい」と語った。


 さすがに、加計理事長に会見を求める声は、自民党からも上がっている。田村憲久政調会長代理は、NHKの討論番組で「加計さんが会見するのもひとつではないか」と発言している。


 はたして加計理事長は会見を開くのか。日刊ゲンダイが加計学園に質問状を送ると、「貴紙からのご質問には対応できません」との回答だった。


■“腹心の友”はどうする?


 しかし、加計理事長は、中村知事の要請を「やらねーよ」と無視できるのかどうか。加計学園の獣医学部は、事実上、愛媛県から3年間で31億円の支援を受けることになっているからだ。場合によっては、愛媛県が補助金を支出しない可能性もある。


 すでに中村知事は「見直しもあり得る」と記者団に答え、最新号の「週刊現代」では「愛媛県は黙ってカネを差し出すほど、お人好しではありません」とコメントしている。ただでさえ、入学者が減っている加計学園は、愛媛県からの補助金を切られたら経営が傾く可能性がある。


 このまま会見を開かなければ、中村知事だけでなく、愛媛県議会も黙っていないだろう。加計問題に詳しい福田剛県議がこう言う。


「獣医学部には、今治市が3年間で93億円を補助し、県は今治市に31億円を補助することになっています。県と市に支援を求めるのなら、トップである加計理事長が県民と市民に説明するのは当たり前です。トップの説明のないまま巨額の税金を支出することは、有権者も納得しないはずです」


 はたして加計理事長は、会見を選ぶのか、補助金を選ぶのか。よく考えるべきだ。それとも“腹心の友”に泣きつけば、なんとかなるのか。
(日刊ゲンダイ)
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