松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

「飼い主様を救え!」 必死に心肺蘇生術を施す犬のビデオが話題に


Madrid Police Dog Performs CPR On Officer


心臓マッサージと脈の確認をする犬のポンチョ
自分にもしものことがあったら、愛犬が助けてくれるかも......。そんな愛犬家の夢のような(?)状況を捉えたビデオが、ソーシャルメディア(SNS)で拡散された。仰向けに倒れ込んだ警察官に、犬が心肺蘇生法(CPR)を施す様子だ。


動画は、スペインのマドリード警察が22日にツイッターに投稿したもので、7月2日時点で3万件以上の「いいね」がつき、再生回数は300万回近くに達している。


ビデオで懸命にCPRを行なっているのは、「ポンチョ」と名付けられたサービス犬だ。自分のハンドラーである警察官が倒れるとそこに走り寄り、心臓をマッサージするかのように胸の上でジャンプしたり、首元に顔を近づけて脈を図ったりするようなしぐさを見せている。これを見た会場からは大歓声が起こった。


英紙インディペンデントによると、マドリード警察はスペイン語で、「ポンチョの英雄的パフォーマンス。警察官の『命を救うこと』に少しもためらうことなく堂々とCPRを実施した」とツイート。米国人作家ジョン・ビリングス氏の言葉「犬はこの世で唯一、自分よりもあなたを愛してくれる存在だ」という言葉も引用した。


ポンチョだけじゃない、CPR犬
ヨーロッパのニュース専門放送局ユーロニュースによると、この「技」は警察が行なっている学校訪問で子供たちに見せた催し物で披露されたものだ。警察の広報担当者であるフェルナンド・ロドリゲス氏は、ポンチョが数年前からCPRの「技」を行なっているとユーロニュースに話した。ただしポンチョは実のところ、自分担当のトレーナー相手でなければこの技をできないとロドリゲス氏は明かしている。


また、ポンチョが「CPR」のパフォーマンスを行った初めての犬というわけではない。英タブロイド紙のザ・サンによると、2017年3月に行われたドッグ・ショーで、CPRを披露した犬がいるのだ。


英国で毎年3月に開催される世界最大のドッグショー「クラフツ」に出場したベルジアン・シェパードのデリルとハンドラーのルーシー・インベルグローバさんは、約4分間の演技の中で、手りゅう弾の犠牲になったインベルグローバさんにデリルがCPRとマウス・ツー・マウスを施すというパフォーマンスを取り入れ、会場を沸かせた。


病院外の心臓発作、CPRで45%が蘇生
CPRとは、心肺機能が停止したかそれに近い状態にある人に対し、人工呼吸や心臓マッサージを行い、心肺機能の蘇生を試みる一次救命処置だ。


オーストラリアのメディア「news.com.au」によると、2014年に米国で行われた調査では、病院の外で心臓発作に見舞われた人のうち45%近くが、居合わせた人にCPRを施してもらって生き延びることができたという。医療関係者が到着するまでの間、CPRで体内の血のめぐりを確保し続ければ、助かる確率が上がるのだという。


前述のロドリゲス氏は、「CPRができるよう訓練された犬なんてこの世にいませんよ」とユーロニュースに打ち明けている。実際にCPRができるのかと期待してしまった人たちにとっては残念な話だ。
(Newsweek)
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