Matsuo Atsuokiのブログ

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法、歌唱法。

被爆地は激怒、核廃絶に冷や水浴びせた安倍首相のスピーチ

          


 先日の広島に続き、9日は長崎で平和祈念式典が営まれた。おぞましい原爆投下から73年。6日の広島の式典を見て、今までの光景とはだいぶ変わってきたなと実感させられた。


 海外から85カ国とEUの代表が参列。トランプ政権になって初めて、ハガティ駐日米大使も加わった。被爆地に対する関心が国際社会で高まっている証拠である。


 世界各国の代表が集う中、松井一実広島市長が読み上げた「平和宣言」の内容は実に良かった。昨年7月、122カ国が賛成し国連で採択された核兵器禁止条約と、その立役者のICANがノーベル平和賞を受賞したことに触れ、キッパリとこう言った。


「核兵器禁止条約を核兵器のない世界への一里塚とするための取り組みを進めていただきたい」


 そして、松井市長は「核抑止」や「核の傘」という考え方は平和にとって無意味である旨も訴えていた。


 それを聞いていた安倍首相は実に不愉快そうな表情を浮かべていた。米国の「核の傘」を安全保障上の後ろ盾とする安倍政権は、核禁条約には否定的な立場だ。この日のあいさつでも安倍首相は核禁条約に一切触れず、むしろ、「近年、核軍縮の進め方について、各国の考え方に違いが顕在化している」と、核禁条約の賛成国に冷や水を浴びせるような発言が飛び出した。


 安倍首相は式典の初めから終わりまで職務上、仕方なく来てやったという態度がありありで、花輪をささげる際も、ただ職務をこなしている感じであった。首相と広島市長の核廃絶に向けた考え方が、ここまで対立するのも戦後初めてだ。


 トランプ米大統領の誕生以降、今や世界そのものが分断の危機に陥っている。自国第一主義が幅を利かせ、戦後の国際協調、多国間主義、すべての国が利益を得られるような枠組みが崩れつつある。


 世界の分断は深刻な状況だが、日本国内でも核抑止や核の傘、核廃絶に向けた考え方が、安倍首相と被爆地の市長との間で、これほど違うとは。この国の平和を巡っても、分断が生じているのだろうか。


 広島県の北部で生まれ育った私は、今も73年前に見た光景が目に焼き付いて離れない。広島市内から遠く離れた地であったが、とてつもなく巨大なきのこ雲が立ち上っていくのを、ハッキリと目撃した。


 安倍政権には核禁条約をプロモートする気が全くない。世界で唯一の被爆国を代表する身として、安倍首相の考え方は許されるのか。そんなに嫌なら、平和祈念式典には来て欲しくないというのが、被爆地に住む人々の実感である。
((日刊ゲンダイ)
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