松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

貴乃花を担ぐのは“剛腕”小沢一郎か 与党から100万票奪取も


 元貴乃花親方が議員会館に自民党の馳浩・元文科相を訪ねて以降、どのメディアも「来年夏の参院選出馬説」の話題で持ちきりだ。馳氏との1時間の会談で、自民の目玉候補としての出馬が既定路線のようになっているが、貴乃花の心情を推察すると、むしろ「剛腕」小沢一郎・自由党代表の出番を感じさせるのだ。


■自民では相撲協会改革はムリ


 政界で今、話題になっているのが、日刊スポーツのコラム「とっておきメモ」だ。貴乃花の引退会見の翌9月26日に、記者が昨年10月20日の大阪・枚方巡業中のエピソードを書いていた。


 当時、巡業部長だった貴乃花に「ちょっと話をしよう」と誘われ会場の体育館を出ると、約1時間、熱弁を振るわれたというのだが、その話題は2日後に控えた第48回衆院選だった。


〈「巨大勢力に立ち向かうって、すごいエネルギーがいるんだよね。俺はさあ…」と支持政党名は伏せるが、安倍自民党に対抗する野党の奮闘を熱っぽく話していた。協会内における自分の立ち位置と重ねていたのだろう〉


 日刊スポーツの記者はそう振り返ったが、貴乃花の発言は与党よりも野党にシンパシーを感じていることを物語る。


「貴乃花が参院選の比例区で出馬すれば、100万票獲得ともいわれています。自民も貴乃花の政治スタンスを知り、野党に奪われたらマズイと判断したのは間違いない。馳議員との面談も、自民側がわざと目立たせ、貴乃花を囲い込んだともささやかれています」(ある中堅議員)


 貴乃花は日刊スポーツの記者に「支持政党」も明かしたようだが、貴乃花後援会に元親方の支持政党を問い合わせたところ、8日までに回答はなかった。


 昨年の衆院選で奮闘した野党といえば、まず立憲民主党の名前が浮かぶが、貴乃花は保守的思想の持ち主。民進党の希望の党への合流でグチャグチャになっても、最後まで野党共闘を模索した元自民の小沢の姿勢こそ、貴乃花に「巨大勢力に立ち向かうエネルギー」を感じさせたとしても不思議ではない。


 時には仲間を失うほど自説を曲げない頑固さは、貴乃花と小沢に共通している。小沢には野村サッチーやヤワラちゃんら有名人を口説き、選挙に担ぎ出した過去もある。2人で膝を詰めて話し合えば、スムーズに出馬が整う可能性はある。


 共産党も貴乃花には温かい。機関紙「赤旗」は、貴乃花が現役引退した03年1月には「真っ向から挑む姿勢貫く」「人気におごらず群抜いたけいこ」と大絶賛。昨年の日馬富士の傷害事件の際は「いま貴乃花親方の処分についてその目が向けられていますが、問題の核心は相撲界が一丸となって暴力根絶の改革に向かう姿勢」と擁護した。


 今月5日も貴乃花部屋の消滅に触れ、「功労者が次々に土俵から去ることは相撲界の大きな損失」と、あくまで貴乃花をかばった。野党統一候補の目玉として貴乃花を擁立するのに何ら障害はないのだ。


「元貴乃花親方が政治家として相撲協会を改革する思いがあるならば、既得権の塊である自民党からの出馬はふさわしくない。自民党は相撲協会との関係が近く、元親方とは全く方向性が違う。元親方が本気で政界で活躍する気なら、自分の主義主張や理念を曲げるべきではありません」(政治評論家・山口朝雄氏)


 小沢は今週発売のサンデー毎日のインタビューで、「野党がまとまれば来年の参院選も勝てる」旨を語っている。ならば、オール野党が相乗りできる目玉候補をみすみす逃す手はない。
(日刊ゲンダイ)
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