松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

520万人に投稿喚起 ローラがあけた“政治発言NG”への風穴


「美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの」――。


 ローラ(28)のインスタ投稿が波紋を広げている。ローラが言っているのは、ホワイトハウスの請願サイトで、トランプ大統領に辺野古の沿岸埋め立てを来年2月の県民投票実施まで一時中止するよう求めたもの。沖縄出身のりゅうちぇるやラサール石井も呼び掛けていたが、インスタのフォロワー数が520万人と、国内では渡辺直美に次ぐ人気者の呼び掛けに「Me Too」とばかりに電子投票が集まり、30日以内に10万というハードルを悠々クリア。米政府が内容を検討し、回答する展開になっている。


 女優の高木美保はテレビで「私は拍手喝采ですね」と賛同し、「有名人とか芸能人とかの政治的発言はタブーっていう、その発想を変える時代じゃないか。インターネットで世界とつながるなか、世界で日本だけが鎖国状態のような考え方でいていいのでしょうか」と語ったがまさに正論。ワイドショー芸能デスクはこう言う。


「ローラさんは熊本地震の被災地で炊き出しのボランティアを行ったり、ユニセフのイベントに参加し、1000万円の寄付をしたと報告したりしてきました。このところ増やしている海外での仕事を通じて、社会貢献を義務と考え、環境や慈善などさまざまな活動に寄与しているセレブに共鳴したところもあるのかも知れません。レディー・ガガ、ビヨンセ、テイラー・スウィフトらはリベラルな言動で知られ、政治的発言も辞さない。そうした姿勢がかっこよく、憧れていたところもあるのかも」


 一方、ネット上にはローラを批判する声も。


「このような意見はローラさんから一度も聞いたことがない。誰に吹き込まれたのか」「思い付きは困る」と真意を疑ったり、「また干されますよ」と仕事への影響を予測するような書き込みもあった。芸能プロ幹部が言う。



「沖縄の基地問題では、ゴリがその言動から仕事を干され、テレビから消えかけているとの噂が流れた。政治的発言を危惧する局関係者からマークされ、バラエティーのキャスティングから外されているんじゃないかと。CM出演の契約条項に、政治的な言動をしないとある場合もあるし、日本ではタレントがそうした言動をすると必ずといっていいほどバッシングされる。それで政治的発言は控える風潮がまかり通っているんです」


 しかしながら、最近はそうしたタブーを打ち破る動きもある。吉川晃司はその筆頭格で、「俺は現政権がでえっ嫌い」と反安倍を鮮明に打ち出し、反原発などのスタンスを取っている。坂本龍一も反原発の集会に参加したり、ベテランでは吉永小百合、仲代達矢らが以前から反核、反戦だ。スポーツ紙芸能デスクが言う。


「是枝裕和監督がカンヌで最高賞パルムドールを獲得した映画『万引き家族』は、生活保護へのバッシングに対する違和感から着想したそうです。作品を通じた、政権批判でもあるわけです。安倍首相は是枝監督のカンヌ受賞を黙殺しましたけど、政権批判をためらわない風潮が今の芸能界に生まれつつある」


 ローラがあけた“風穴”は思いのほか大きい。
(日刊ゲンダイ)
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