Matsuo Atsuokiのブログ

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法、歌唱法。

「安倍しかいない」で7年目 妄想の中にいる喜劇の国民

       


 わずか1年で政権を放り出した11年前、安倍首相が返り咲いてこんな長期政権を築くことになると、誰が想像できただろうか。


 2012年12月26日に発足した第2次安倍政権が7年目に突入した。来年2月には、第1次政権も含めた在職日数が吉田茂の2616日を抜き、戦後2位に躍り出る。佐藤栄作(2798日)の最長記録を塗り替える可能性もある。


「普通、これだけの長期政権になれば、何かしら実績があるはずですが、安倍政権の6年間を冷静に振り返ってみると、何もありません。行き詰まりそうになると新しいテーマを掲げて目先をクルクル変え、身をかわして延命してきただけです。つまり、いつも何かに一生懸命取り組んでいるように見せる“やってる感”の印象操作で国民を幻惑し続けてきた。そんな政権が6年間も続き、“ただ長くやっているだけ”の首相が独裁者然として、ますます1強状態が補強されていく。政治は非常に硬直化しているし、国民の側にも“反対してもムダ”という無気力が充満しているように感じます」(ジャーナリスト高野孟氏)


 最近、さっぱり口にしなくなった「アベノミクス」に始まり、「地方創生」「1億総活躍」「女性が輝く」「生産性革命」「人づくり革命」……。安倍は次々とスローガンを繰り出してきた。その都度、担当大臣を任命するだけで、どれもが結実していない。いつの間にか立ち消えになり、政策課題が次のキャッチフレーズに移ってしまう。新設部署の乱立に振り回される役人もいい迷惑だろう。


■恨みと雪辱のルサンチマン政治


「安倍首相は政権に返り咲くと、すぐさま内閣人事局を創設して役人人事を掌握した。その結果、役所は官邸の支配下に置かれ、安倍政権にとって都合のいいデータを捏造する機関になってしまいました。この12月には内閣府が『2012年からの景気回復が57カ月も続いて“いざなぎ景気”を超える戦後2番目の長さになった』と発表しましたが、好景気の実感なんて、どこにもないのに、大本営発表もいいところです。この6年間で実質賃金は下がり続け、貯蓄ゼロ世帯も増えた。増税メニューばかりで庶民生活はカツカツです。日銀や年金基金、郵貯マネーなど国民の虎の子のカネを湯水のように株式市場にブチ込み、株価を水増しし続けたものの、ここ数日で暴落しています。アベノミクスも結局はマヤカシだと、さすがに国民も気づいています。失敗を認めず、『道半ば』と言い続けるのは詐欺以外の何物でもありません」(政治評論家・本澤二郎氏)


 6年という長期政権の秘訣を記者団に問われた安倍は、「第1次政権の挫折と経験が大切な肥やしになった」と話している。嘘しかつけない男かと思っていたが、恐らくこの発言は本心だ。雪辱が長期政権の原動力になっている。嘲笑した連中を見返すために長期政権を維持する、誰もできなかった憲法改正に手をつける、歴史に名を残す――。そこに国民に対する目線はない。


 こういうルサンチマン政治だから、政権維持のためには平気で嘘を言うし、財界を味方につけるために庶民イジメに精を出す。口先だけの曲芸政治で延命できれば、日本国家や国民生活がどうなろうと知ったことじゃない。あとは野となれ山となれが本音だろう。


■政権の言い分を垂れ流してきた大メディアの責任


 安倍は国家国民のためでなく、延命のための政治をしている。だから、米国のトランプ大統領に言われれば戦闘機を100機も追加注文するし、その分、国民の福祉を削るなどという厚顔無恥な振る舞いができる。


「国民の血税を自分のポケットマネーのように使い、足りなくなればさらなる負担を国民に押し付ける。マトモな為政者なら、ここまで傍若無人なことはできないはずです。増税しても、自分の仲間や取り巻きで利権を分け合い、国民生活には還元されないのです。夫婦で外遊に出掛け、海外でバラまくカネはあるのに、国民生活の向上に使う気はない。それどころか、水道や食の安全も、グローバル企業に売り渡してしまう。こんな売国政権は見たことがありません。なぜ、右翼が怒らないのか不思議で仕方がない。安倍首相は、ひと昔前なら刺されていてもおかしくない売国政策ばかりやっている。首相個人の野望のために国富が明け渡され、国民が犠牲になっているのです。しかし、三権分立が破壊され、国会も形骸化して民主主義は死んでしまった現状では、暴政を止めることができません。公文書の改ざんや隠蔽、捏造も横行し、国家機能が破壊されてしまいました。今年を表す漢字は『災』ですが、安倍首相の存在が日本に災いをもたらしています」(本澤二郎氏=前出)


 そんな売国政治の破廉恥漢が「安倍しかいない」で政権7年目に突入する倒錯国家である。政治家も国民も、思考停止に陥っているとしか思えない。


■フェイクのデータとニュースが横行



 アベノミクスは失敗し、米国にはカネをむしられて、ロシアに領土を献上する体たらく。「経済のアベ」も「外交のアベ」も幻想で、口先だけのペテンなのに、だまされてきた国民の何と多いことか。それは、安倍自身が現実と妄想を混同していることと、それを垂れ流すメディアの問題でもある。前出の高野孟氏が言う。


「安倍首相は保守政治家を名乗っていますが、売国的な政策も米国隷従も、本来の保守思想とは相いれないものです。首相私案の憲法改正案にしても、保守層が受け入れられる内容ではない。それにもかかわらず、右派から見ても左派から見ても裏切りの政権が長期化しているのは、NHKを筆頭に大メディアが支えていることが大きい。国民の側に立って権力を監視するという役割を放棄し、政権がおかしなことをやろうとしても正面切って批判しない。北方領土問題にしても、安倍政権が進めようとしているのは“2島ポッキリ”の交渉なのに、『2島先行』という言い換えでゴマかしている。だましの手法に大メディアが加担しているのです。ニュース報道が政権に都合のいい言い分をそのまま垂れ流せば、多くの国民はそれが真実のように錯覚してしまいます」


 第2次政権で安倍が注力したことのひとつがメディアコントロールだ。それは、NHKの経営委員にオトモダチを送り込んだことに始まる。記者クラブはアメとムチで抑え込んできた。官僚もメディアも忖度する構造をつくり上げたことは、確かに「第1次政権の挫折と経験が大切な肥やしになった」のだろう。今の日本国民は、フェイクデータとフェイクニュースの中で漂っているようなものだ。国全体を巻き込んで、希代の詐欺師政権が戦後の“最長不倒”をうかがっている。


 安倍は来年の抱負について、「日本の明日を切り開いていく一年、日本が明るく輝いていく一年にしたい」と言っていた。「切り開く」と言って次は何を切り売りする気か知らないが、災厄首相が居座るほどに日本は壊されていく。それでも国民が妄想と夢の中で漫然と支持を与えているなら、この国を待ち受けるのは、喜劇的なまでに不幸な結末しかない。(日刊ゲンダイ)
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