松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

政権もメディアも犯罪的 桜隠しに肺炎パニック利用の悪辣

  



 安倍首相側近の世耕元経産相のセコさには呆れるばかりだ。参院予算委員会で蓮舫議員が桜疑惑を追及するさなかに、〈目の前に総理や厚労大臣等、新型コロナウイルス感染症に対応している責任者が列席している。このシチュエーションで感染症について質問をしない感覚に驚いています〉とツイート。新型肺炎パニックを引き起こし、桜疑惑を打ち消そうという意図が見え見えだ。
 テレビも同じ。桜疑惑と惨めな安倍答弁についてちっとも取り上げず、むしろ新型肺炎パニックをあおっている。WHO(世界保健機関)が緊急事態宣言を出したのは、水際対策が困難で、ワクチン等が開発されていないからだが、テレビを見ると、かえって混乱する可能性がある。
 医学雑誌LANCETやCDC(米疾病対策センター)などが発信する医療情報をチェックしていれば、パニクることはない。感染予防法は6原則。▽石鹸手洗い20秒▽素手で鼻や口に触れない▽感染者に近づかない▽体調不良時は自宅で休養▽咳や鼻水をおさえたティッシュは専用ゴミ箱で処理▽汚染可能性のある場所はマメに消毒――だ。
 むしろ、新型肺炎の陰に隠れた安倍のデタラメ答弁のひどさにパニックになりそうだ。
 この間の野党による追及ポイントは3点ある。功労者とは無関係な政治家推薦枠が膨張したこと。新宿御苑の開門前に安倍や後援会関係者が会場入りし、検問や手荷物検査をパス。内閣府が招待状を発送する前に安倍事務所から後援会関係者に招待確定を知らせる礼状が送られていた。内閣府は何ら関与せず、安倍サイドの裁量で招待していたことは明らか。公選法違反だ。しかも、招待者の内訳資料は昨年5月時点で判明していたのに隠していた。
 マルチ商法の元会長の招待については、個人情報を理由に招待したか否かも答えようとしない。公金接待を利用して詐欺をはたらいた犯罪者の個人情報をなぜ隠す必要があるのか。安倍が主催した会合で招待客が不明なのは「桜を見る会」だけだ。電子データ廃棄記録をめぐるログ開示をめぐっては、安全保障とか国家機密漏洩を理由に拒んでいる。ログでバレる安全保障の機密なんてお粗末すぎる。むしろ、首相が違法行為にまみれた犯罪者なのが国家機密なのではないか。そして、安倍が国民に対する説明責任から逃げ回っていること自体が犯罪的だ。こうした事実を隠そうとするメディアもまた、犯罪的だと言わざるを得ない。
(日刊ゲンダイ・金子勝)
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