松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

安倍政権と酷似「令和」元ネタは腐敗政治を嘆く内容だった


 政府が1日に決定した新元号の「令和」は、選定の最終段階で新たに追加されたものだと報じられている。3月上旬の段階では候補名になかったと複数の関係者が認めているのだ。事実上、「令和ありき」で選定作業を進めていたことがうかがえる。
 政府は3月上旬に案を絞り込み、菅官房長官が安倍首相に説明。その際に「令和」は含まれていなかった。3月中旬以降、「令和」の考案者とみられる中西進・国際日本文化研究センター名誉教授に要請し、追加提出を受けた数案の中から、安倍首相が「令和」だけを選び、選定作業で残っていた5案に加えて有識者懇談会に示したとされる。
「わざわざ万葉集研究の第一人者である中西氏に追加依頼したということは、どうしても出典を万葉集にしたかったのでしょう。安倍首相は『歴史上初めて日本の古典が出典』と大威張りでしたが、すぐに万葉集の出典は漢籍からの引用だったことが分かった。国書由来はマヤカシだとバレて赤っ恥です」(政治評論家・本澤二郎氏)
しかも、元ネタの漢籍が腐敗政治に愛想を尽かした役人の呟きだと知ったら、卒倒するのではないか。
 政府が出典として示したのは、万葉集の「梅花の歌三十二首」序文にある<初春令月、気淑風和〉の一節。この序文は、中国後漢の学者で、役人でもあった張衡(78~139年)の「帰田賦」を踏まえたものとされる。
「帰田賦」を口語訳すれば「田舎に帰ろう」といったところだが、<遊都邑以永久、無明略以佐時(都暮らしも長くなるが、世を良くする功績もない)>で始まる内容は、安倍首相がアピールする「ひとりひとりが輝く新しい時代」とは程遠い。政治の腐敗を嘆き、中央政府に愛想を尽かして故郷に帰る喜びをつづる厭世的な独白である。
 元ネタになった部分の句は<超埃塵以遐逝 與世事乎長辭、於是仲春令月 時和氣清>。日本語に訳すと、「さあ、この塵芥の世界から抜けてはるか彼方に去り、生臭い俗世との縁を絶とう。折しも今は春も半ばの良き月だ。時はなごやか、空気も澄んでいる――」というような意味だ。
「後漢書」によれば、年少時から文才にたけた秀才で、天文学、数学、地理学などにも通じた張衡は、地方の役人だったが、都に呼ばれ、中央政府の官僚になる。
 張衡が仕えたのは、6代皇帝の安帝だ。その治世は宮廷官僚の宦官が幅を利かせ、忖度や賄賂の横行を招いた。嫁の閻后も、側室の子を殺したり、縁故政治を増長させるなど、やりたい放題だった人物として評判が悪い。中央政府の腐敗に我慢できなかった張衡は順帝(8代皇帝)の時代に朝廷を辞し、「帰田賦」を書いたのだ。。。。
 政治腐敗、側近の跋扈、縁故主義、そして“安帝”……。さすがに偶然の一致だろうが、中西氏が護憲派の「総がかり行動」の賛同者に名を連ねていたり、日本ペンクラブ編集の「憲法についていま私が考えること」に執筆していたことから、ネット上では「『令和』の元号は安倍首相への戒めか?」などの臆測も飛び交っている。
 張衡が仕えたのは、6代皇帝の安帝だ。その治世は宮廷官僚の宦官が幅を利かせ、忖度や賄賂の横行を招いた。嫁の閻后も、側室の子を殺したり、縁故政治を増長させるなど、やりたい放題だった人物として評判が悪い。中央政府の腐敗に我慢できなかった張衡は順帝(8代皇帝)の時代に朝廷を辞し、「帰田賦」を書いたのだ。
 政治腐敗、側近の跋扈、縁故主義、そして“安帝”……。さすがに偶然の一致だろうが、中西氏が護憲派の「総がかり行動」の賛同者に名を連ねていたり、日本ペンクラブ編集の「憲法についていま私が考えること」に執筆していたことから、ネット上では「『令和』の元号は安倍首相への戒めか?」などの臆測も飛び交っている。
「偶然とはいえ、安倍悪政に物申すような元号を自分で定めるとは皮肉な話です。それでも『花が咲き誇るイメージ』などと言って安倍首相が浮かれているのは、教養も恥の概念もないからです」(本澤二郎氏=前出)
 後漢では安帝の時代が滅亡の端緒になったが、安倍政権は歴史にどう評価されるのか。
(日刊ゲンダイ)
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