松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

土俵際で明暗 朝乃山「自分の相撲」で栃ノ心破る

 

 


勝利を確信して右手でガッツポーズをつくる栃ノ心の傍らで、土俵にはいつくばる朝乃山は一つの淡い期待を抱いていた。栃ノ心にまげをつかまれた気がしたのだ。果たして物言いはついたが、約6分もの長い協議の争点は、まげつかみの反則とは別のもの。ビデオを何度見返しても判然としない、数粒の砂の存在だった。
手を上げた勝負審判の放駒親方(元関脇玉乃島)は「栃ノ心のかかとが砂を連れてきたように見えた」。土俵際でこらえて反転した栃ノ心の右足が出ていたとの疑念だ。映像でも確認困難な角度で、最後は「目の前で見た人の判断」(阿武松審判部長=元関脇益荒雄)を信じて行司差し違えの裁決が下された。
収まらないのは栃ノ心だ。支度部屋で何度もため息をつき、テレビモニターを指さして「見たでしょ。勝ったと思ってましたよ」。大関復帰目前での3連敗だから無理もないが、一方的に攻め込まれて強引な投げに頼る姿には、9勝目までに見せていた盤石の強さはすっかりうせている。
一方、望外の躍進を続ける朝乃山は「勝ち負けにこだわらず前に出ようと思っていた」という。「左上手を取らせない。走るしかない。止まったら負ける」という戒めを胸に刻み、頭からぶつかっていった。
結果だけを求めて泥沼にはまる栃ノ心と対照的に、「自分の相撲」を突き詰めて結果を得た25歳の新鋭。明暗分かれた紙一重の勝負が、賜杯の行方を左右する分水嶺となるのか。(日本経済新聞・本池英人)
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NHK BSニュースでも栃ノ心の足は本当に出たのですかね、と報じていたが、目の前で見た人の判断とされる阿武松審判部長=元関脇益荒雄の動体視力の劣化も考慮に入れなくてはならぬ問題でもある。(松尾篤興)


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