松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

黒い星から来た歌手達 No.22:本音の云える歳


コーヒーブレイク02:本音の言える歳


最近つくづく思うのですが、ここまで年を取るとお世辞とか建前論が云えなくなってしまいました。現在83歳ですので、精々頑張ってもあと数年、いや下手をすれば明日にでもお迎えが来ても何ら不思議はありません。それにこの所我が国や世界の情勢は予断を許さぬ緊張にあふれ、年寄りにとってはストレスの溜まる事情が多すぎます。こうなるとお世辞を言ったり建前に見栄を張ったりしても精々あと数年ではないか、と思うと全てが空しいものに感じられ、つい本音が出てしまう、と言った構図になっているのでしょう。
個人生活にしても然り。若い頃はご婦人とおつきあい頂ける様に根も葉もないお世辞を平気で口にする。徳仁陛下も「僕が一生全力でお守りします」と雅子皇后に仰ったではありませんか。何も根も葉もないとは申しません。これが若さと云うものなのでしょう。故に美しい。自分の全身全霊をもって事に当たろうとするのは実に尊いものなのです。でも時が過ぎ、己の移ろいを見るにつけ若さを失った分、その勢いが失せるのも摂理でもありましょう。お世辞を口にするのを厭わず、全身全霊でぶっつかったあの若さは疾っくに失せ、己に過ち無しと、頑として譲らなかったあの気力は霧散し、残りの人生を安寧に暮らせる事のみに腐心する只の爺に成り果ててしまうのでしょう。
NHKTVの「チコちゃんに叱られる」が好調のようですが、まさに日本人全員が、ボーッと生きているのではないかと思われるような世の中になってしまいました。昔から「泣く子と地頭には勝てぬ」とか「長い物には巻かれろ」などの諺はありますが、肝心の話となるとボーっとしてしまう、いわゆる思考停止に陥るのが日本人の国民性というものなのでしょうか。
それにしても日本という国は本当に住み難い国となり果ててしまいました。例えば世界先進国34カ国中、子供の貧困率に関しては26位。生活保護所帯については1995年882,229人だった被保護人が2017年には2,141881人に増加しています。
2012年発足した第二次安倍内閣以来、日本の財政は悪化の一途を辿り、NHKの調べでは1008兆円にも達したそうです。別に国の借金が幾ら貯まろうと、こちらとしては痛くも痒くもないのですが、1946年の新円切り替えのような事態が起これば、個人の虎の子は一瞬にして紙屑と成り果ててしまいます。
日本にはなぜ庶民を大事にする政治家が現れないのでしょう。Government of the people, by the people, for the people.これは日本の憲法にも、基本的人権、国民主義、平和主義の基本原理として記されているのです。
日本が君主制から解放された1945年から70年余、確かに民主主義国家として独立したものの、実際のところ日本は独立国家と言えるのでしょうか。これは国際的な問題ばかりに止まらず、日本国民のデモクラシーに関する意識の問題を含めて、今一度考えなければならない問題だと思います。
沖縄の基地問題はなぜ現地の民意が取り上げられないのか、甚大な被害を及ぼした原子力発電事故の後処理は、アベノミクスなどと銘打ったまやかしの経済政策をなぜ未だに継続するのか、原発事故の被害を隠してまでオリンピックを開催するのか、日本憲法のどこが問題で改正を叫ぶのか、政府が54兆円の海外援助をする理由、加計学園、森友学園問題疑惑、年金運用投資損失14兆円、NHKを始めとする報道規制、三権分立の崩壊、選挙制度の私物化。
数え上げればきりが無い。庶民にとって何一つ為になる政策を見たことがない。Government of the rich, by the rich, for the rich.以外の何物でもないではありませんか。貧乏人は麦を食え、と池田勇人首相は言いましたが、安倍晋三は貧乏人は死ね、と言っているのです。
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