松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

N国議席獲得で古谷経衡氏が指摘「常識が溶けていく恐怖」

 参院選で、「NHKから国民を守る党(N国)」が比例で1議席獲得。「NHKをぶっ壊す!」でお馴染みの立花孝志代表が初当選したことに衝撃が走っている。
 N国は受信料を払わなければNHKを視聴できないスクランブル放送の実現をひたすら訴え、比例区で98万票を獲得。得票率2%を超え、政党要件を満たした。
 この結果はまず、NHKへの不満がいかに多いかの証左だ。投票2日前の19日には、NHK「あさイチ」に久米宏氏がゲスト出演。「人事と予算で国家に首根っこを握られている放送局があってはならない」と批判する場面がまたたく間にSNS上に拡散したが、図らずもN国への“援護射撃”となった。
 ただ、“泡沫”扱いで黙殺されていたN国が議席を勝ち得た理由はそれだけではない。「日本人の知性の底が抜けてしまったのではないか」と指摘するのは文筆家の古谷経衡氏だ。こう続ける。
「『NHKをぶっ壊す!』との訴えは、実はネトウヨ界隈で10年前にもてはやされ、とっくに終わった主張です。N国票のうち熱心な支持者と昔を懐かしむネトウヨを合わせても4割程度でしょう。残り6割は『オモシロければいいじゃん』で投票するリテラシーの低い有権者です」
 立花代表は政見放送で、3年前に写真週刊誌がスッパ抜いたNHKアナ同士の不倫報道を蒸し返し、「路上カーセックス」を連呼。この政見放送がユーチューブに転載されると、300万回以上再生され話題となった。
「過激動画がネット上に氾濫する今の時代、これまでなら『爆笑泡沫候補』とあしらわれてきた人にも『オモシロければいい』と考え、一票を投じる人が増えてしまった。日本全体で常識が溶けていくような恐怖を覚えます」(古谷経衡氏)
 知性を失った“令和のエエじゃないか”に支持された議員が、今後は国政にはびこるかもしれない。
(日刊ゲンダイ)
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