松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

トランプの農産品巨額購入要求は米中貿易戦争の“肩代わり”

  


 案の定、参院選が終わった途端にこれだ。トランプ米大統領が安倍首相に対し、米農産品の巨額購入を直接要求していたことが分かった、と13日付の共同通信が報じた。
 共同によると、トランプは来年の大統領選にアピールするため、昨年12月に行われた中国・習近平国家主席との首脳会談で、中国側が米農産品の大規模購入に踏み切ることで合意したと発表。ところが、激化する米中貿易戦争で米農産品の対中輸出は激減。大豆は前年同期比7割減、小麦は同9割減まで落ち込んでいるという。このため、トランプは日本に米農産品の受け入れを肩代わりさせるつもりらしい。
 まったく冗談じゃないが、日本政府内では輸送費を含めて数億ドル(数百億円)規模で購入する案が浮上しているというからクラクラする。
 5月に国賓として来日したトランプはツイッターに〈多く(の成果)は7月の選挙後に待つ〉〈日米貿易交渉では大きな進展が起きつつある〉と投稿。安倍首相との首脳会談後の会見では「おそらく8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と語っていたが、中身のひとつは、日本に対して米中貿易戦争の「ツケ回し」「肩代わり」をさせることだったようだ。今後、本格化する日米貿易交渉とは別の位置づけとはいえ、米国が交渉の材料として農産品の巨額購入をチラつかせ、日本側にさらなる圧力をかけてくることは容易に想像がつくだろう。
「米中貿易戦争のツケを日本に要求してくることは想定内といっていいでしょう。そして、さらに日米貿易交渉でも無理難題を要求してくるはず。今の日米関係は完全にそういう形になってしまったからです。他方、米国が日本に対して何かをすることはない。北朝鮮問題でも、自国に関係なければミサイル発射はOKなのですから。貿易でも安全保障でも、日本は今や米国の尻拭いをするだけの存在になったのです」(東大教授・鈴木宣弘氏=農政)
 安倍政権とネトウヨは韓国に対してはやたらと強気だが、米国にはいいようにやられても黙ったまま。これぞヘタレそのものだ。
(日刊ゲンダイ)
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