松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

菅原更迭で辞任ドミノ始まる 初入閣組の醜聞また弾けるか


 第2次安倍政権発足からおよそ7年。通算在任日数の歴代最長超えまで1カ月足らずだが、安倍首相の足元はグラグラだ。台風15号被害で千葉県が大規模停電に見舞われる中、強行した内閣改造で初入閣した菅原経産相が公選法違反疑惑で立ち往生。25日、事実上の更迭となった。腐臭漂う大臣は菅原氏にとどまらない。いよいよ辞任ドミノが始まり、安倍首相がブン投げ辞任に追い込まれた第1次政権を彷彿とさせる展開になりそうだ。
 菅原氏に浮上している疑惑は選挙区内の有権者へのメロン、カニ、イクラなどの金品バラまき、秘書給与のピンハネ、秘書に対する暴行など。「日本版タマネギ男」の名にたがわない不祥事が次から次へと噴出しているが、「金品とは現金のことだと思っていた」などとシラを切っていた。ところが、発売中の「週刊文春」が有権者買収の決定的証拠といえる写真を掲載。これがトドメになった。今月17日、東京・練馬の斎場で営まれていた菅原の支援者の通夜に公設秘書が参列。2万円入りの香典袋を手渡した様子を報じたのである。
「菅官房長官を囲む『令和の会』を取りまとめる菅原大臣は“菅人事”で入閣。疑惑噴出後も長官は菅原大臣をかばい続け、〈すでに時効だからどうってことない〉と静観の構えでしたが、文春報道で状況は一変。菅原大臣は日米貿易協定承認案が審議入りした24日の衆院本会議を欠席し、出席するとしていた25日の衆院経産委員会の開会直前に辞表を出した。大臣辞任で逃げ切り、議員辞職だけは避けたいとの思惑です」(与党関係者)
 トコトンふざけた男だ。公選法は本人が葬式や結婚式に出席する場合を除き、政治家が選挙区内で金品を贈ることを禁じる。違反には50万円以下の罰金のうえ、当選は無効。最長5年間、公民権は停止される。野党が議員辞職を求めるのは当然だ。
 先月11日に発足した第4次安倍再改造内閣の初入閣組は13人。醜聞を抱える大臣はまだまだいる。菅原氏ひとりのクビでコトは収まりそうにない。
「防災担当相を兼務する武田国家公安委員長と暴力団関係者との交際を巡る疑惑を週刊誌が追っています。来週にもはじけるのではないかともっぱらです」(永田町関係者)
 武田氏は過去に山口組系元組員から献金を受領した疑惑が報じられている。田中復興相と竹本IT担当相の3人のイニシャルを取って「魔の3T」とヤユされ、「誰が真っ先に辞任するか」と永田町で話題になっていた。田中氏は財務副大臣在任中の2006年に、自身の政治団体が開催した政治資金パーティーで指定暴力団・稲川会系の企業による40万円分のパーティー券購入が判明。竹本氏は山口組系幹部との写真をSNSにアップしていることが問題になった。 
 国民民主党の森ゆうこ参院議員の国会質問が事前に外部流出した問題で、北村地方創生相は内閣府からの漏洩が判明した場合は「責任を取る」と明言。きのうは「あくまで一般論として必要な対応を行うという趣旨」と釈明したが、支離滅裂だ。野党の一層の追及は免れない。
 菅原氏の後任として再入閣した梶山経産相にしたって、果たしてクリーンなのか。菅原問題について「政治家自らが襟を正していかなければならない課題。関係法令をしっかり理解、順守したうえで私は活動をしている」と胸を張ったが、17年の茨城県知事選で自民党県議45人に総額6000万円を配る金権選挙疑惑を報じられている。トカゲの尻尾切りも臭いモノにフタも、もうたくさんだ。
(日刊ゲンダイ)
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