松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

リストラ加速へ 異次元に突入“新型コロナ”地獄の今後<下>

  


*相変わらず危機を利用し、生き延びようとする悪辣政権と怪しい野党
 14日の会見冒頭、安倍の“原稿朗読会”はこんなセリフで始まった。
「この国家的な危機に際し、政治的立場の違いを超えて国民への責任を果たしていくべきである。その思いを共有していただき、速やかな国会審議と法案の成立に多大なご協力をいただいた与党、野党の全ての関係者の皆さまに厚く御礼を申し上げます」
 安倍が野党に感謝を表明するのは珍しいが、それだけ今回、野党は政権にとっていい働きをしたということだ。
 新型インフルエンザ等対策特措法改正案で、当初は盛り込むよう求めると言っていた「国会による事前承認」も取り下げ、立憲民主や国民民主はやすやすと賛成に回った。
 おかげで、安倍は私権を大きく制限する「緊急事態宣言」という武器を手に入れたのだ。
 東日本大震災の時、野党だった自民が民主党政権批判に終始し、菅内閣への不信任案まで出したのと対照的だ。そりゃあ、御礼のひとつも言いたくなるだろう。
「もともと民主党政権が作った法律だから反対しにくいという事情もあるのでしょうが、これで野党は、初動ミスを覆い隠そうとする安倍政権との連帯責任を負い、政権延命に手を貸す共犯になった。非常時だからといって盲目的に協力するより、政府がおかしな動きをしないかチェックするのが野党の役割のはずです。国民からすれば、安倍首相に懐柔され、あわよくば連立政権入りを狙う野党の怪しい動きに見えてしまいます」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
 ただでさえ、野党には改憲派が少なからずいる。そういう連中を取り込んだ改憲を安倍も狙っている。国難に与党も野党もないという「挙国一致」は危険な甘言だ。
 大政翼賛会への道を開く。ひょいひょい乗っかる野党には疑念しかない。


*狙われた東京五輪、最悪シナリオはドッチラケ強行、安倍続投
「感染拡大を乗り越えて、オリンピックを無事、予定どおり開催したいと考えています」
 安倍は14日の会見で、東京五輪を開催できるのか問われ、こう言い切った。国内外から中止や延期の声が高まる中、最悪なのは首相続投を狙った五輪強行だ。
 安倍は会見で、爆発的な感染拡大と医療崩壊を防ぐために感染のピークを遅らせる「ピークアウト」戦略に言及。五輪の開催判断の時期が4、5月とウワサされるだけに、開催の可否に影響することは間違いない。
 感染時期の長期化につながる「ピークアウト」戦略と、安全な五輪の実現が矛盾しているにもかかわらず、政府は「中止・延期論」の“火消し”に躍起だ。安倍も福島で始まる国内の聖火リレーのスタートに「立ち会いたい」と強調してみせた。
 開催判断を握るのはIOC(国際オリンピック委員会)だが、「WHOの助言に従う」(バッハ会長)と責任を丸投げしている。安倍政権は先週、ここぞとばかりにWHOにコロナ対策費として1億5500万ドル(約166億円)を追加拠出。“買収行為”に打って出た。
 中止か延期となれば、対策が後手に回った安倍の責任に及ぶ。それを避けるがため、終息のメドが立たない状況での五輪強行は最悪である。
「WHOはパンデミック宣言を出し、安倍政権は緊急事態宣言が可能な法改正をしました。感染拡大の続く危機的な状況において、五輪強行は“狂気の沙汰”です。日本への選手団派遣を拒否する国が出てきても不思議ではありません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)
 招致段階からウソにまみれた東京五輪。“呪われた”五輪を強行したら、ますます不吉なことが起こりかねない。
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