松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

「終息に最低18カ月」トランプがヒタ隠す極秘報告書の中身

 


「完全な形で五輪を開催」(安倍首相)、「何としても7月24日から実現したい」(森喜朗組織委員会会長)――。日本のお偉いさんたちが五輪に執着する一方で、米国では新型コロナウイルスで悲鳴が上がっている。解決に最低でも18カ月かかるというのだ。
 今月13日、トランプ米大統領の非常事態宣言が大きなニュースとなった。実はこのとき米保健福祉省はホワイトハウスに内部文書を提出していた。米紙ニューヨーク・タイムズの報道で発覚した、その内容は米国内の保健機関が新型コロナウイルスを多角的に検討したものだ。国際政治経済学者の浜田和幸氏が言う。
「報告書は『米政府COVID-19対応プラン』というタイトルで計103ページ。新型コロナが従来のSARSやMERSより強度が上回るため、大流行が今後18カ月かそれ以上続くというのです。米政府が外部への漏出を警戒したのは、このことを知ったら米国民がパニックに陥ると判断したからとみられています」
 トランプは新型コロナを深刻な問題ととらえることができず、13日まで政府機関の文書をきちんと読んでいなかった。この報告書に衝撃を受けて非常事態宣言を出したようだ。


*カリフォルニアは州民の56%が感染?
 終息まで最低18カ月もかかるとなると、もちろん五輪開催が危ぶまれる。米国の水泳連盟と陸上競技連盟も相次いで五輪延期を要請。森会長の願望がかなうとはとても思えない。
 一方、ニューヨーク州のアンドルー・クオモ知事は20日、州内の全事業者に対して労働者の出勤を禁止し、自宅にとどまらせることを義務付けると発表。過去のウイルス大流行のたびに大規模な略奪事件が起きたメリーランド州ボルティモア市では、治安維持に州兵が動員される事態に発展した。
 さらに衝撃的なのは人口が最多のカリフォルニア州だ。なんと州民の半数以上が感染するというのである。
「18日に、ギャビン・ニューサム知事がトランプ大統領に『今後8週間で州民の56%にあたる2550万人が新型コロナに感染する』という正式な書簡を送ったのです。知事は連邦予算とロサンゼルスの沖合に停泊している病院船2隻の提供を要請。『may』や『might』のような婉曲的な言葉でなく、断定に近い『will』を使っていることから事態の深刻さがうかがえます」(国際ジャーナリストの堀田佳男氏)
 米国内はほとんどパニック状態。これでは五輪開催など夢のまた夢である。
(日刊ゲンダイ)
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