松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

検察庁法改正案に「賛成したくない」自民党議員の本音

 


 検察庁法改正案の強行採決は週明けに持ち越された。与党は15日までの衆院通過を予定していたが、SNS上で「#検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグ付きのツイートが1000万件を超えるなど国民の関心が集まる中、世論を無視できなくなっている。
 検察官の定年延長を可能にする検察庁法改正案の審議が行われた15日午後の内閣委員会は、衆院が運営するインターネット中継にアクセスが集中。審議が始まった午後2時ごろから視聴しづらくなった。動画投稿サイト「ユーチューブ」でも中継していて、視聴者は3万人を超えた。国会中継では異例のことだ。
 内閣委で改正案が強行採決されるのか、有権者は固唾をのんで見守ったが、委員会がいったん休憩に入り、野党の修正案の取り扱いなどについて与野党理事が協議しているさなかの同4時すぎ、立憲民主党など野党4党が、武田国家公務員制度担当相の不信任決議案を提出。このため内閣委は散会し、委員会採決は来週以降に先送りとなった。
「与党としては委員会を再開して採決を強行する構えだった。まさか与野党理事懇の真っただ中に、事前通告もなく武田大臣の不信任決議案が提出されるとは思わず、完全に裏をかかれました」(与党国対関係者)
 野党国対の奇襲作戦が奏功し、この国の民主主義は首の皮一枚でつながった格好だが、あくまで時間稼ぎにしか過ぎない。
 与党は武田の不信任案を19日の本会議で否決し、さらに野党側が内閣委の松本委員長の解任決議案提出などで徹底抗戦した場合も、粛々と否決して、来週中に改正案の衆院通過を強行する方針だ。数の力の前では野党は無力。今国会中の成立を阻むことは難しい。


■有権者からの直接抗議にビビりまくり
 だが、少なくとも数日間の猶予ができたわけだ。この週末に有権者の抗議の声が高まれば、流れが変わる可能性はある。今週になって、自公の与党や、法案に賛成する姿勢の日本維新の会の国会議員事務所には、有権者からの抗議の電話やFAXが殺到しているという。
「正直、ツイッターデモはどこか他人事のように感じていたが、地元の有権者から『改正案に賛成したら、次の選挙では投票しない』と言われるとこたえる。コロナ対策を最優先すべき今国会では本会議に上程されず、継続審議か廃案になってほしいのが本音です」(自民党中堅議員)
 有権者が直接、抗議の声を届ければ、「強行採決なら退席する」と表明して内閣委員をはずされた泉田衆院議員や、公然と意義を唱えている船田・元経企庁長官、石破元幹事長の他にも、本会議で造反する与党議員が続出するかもしれない。
「代議士は選挙区の代表者ですから、地元有権者の声は無視できない。これは政局ではなく、民主主義を守るかどうかの話です。有権者の後押しがあれば、国会議員も動かざるを得ないでしょう」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
 一律10万円給付も国民が声を上げたから実現した。この週末に抗議の声が高まれば、検察庁法改正案の採決を阻むことができるかもしれない。
(日刊ゲンダイ)
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