松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

小池都知事“やってるフリ”が招いた「感染爆発 重大局面」

 


 東京都知事選の投開票日まで残り1週間を迎えたタイミングで、都内のコロナ感染者数が急増している。24日は55人、25日は48人、そして26日は54人。選挙戦を直撃するのを恐れているのか、小池知事は「第2波ではない」と火消しに躍起だが、具体的なコロナ対策はほぼゼロ。無策の小池知事に振り回される都民は、不安を募らせるばかりだ。
〈都知事選を考慮しての経済最優先なのだろうが、このままではただ放置されている都民の不安をあおるばかり〉
〈東京アラートや自粛要請の再発を視野に入れた方がいい気もしますが、都知事選があるから小池都知事はやらないでしょうね〉
 ネット上には、感染者急増に対する不安や、新たな対策を示さない小池知事への不信感が、あふれている。
 小池知事が知事選出馬表明の直前に東京アラートを解除し、自粛を緩和してから2週間。懸念された通り、感染が拡大している。24日から26日までの新規感染者157人のうち約5割が依然として経路不明だ。市中感染が広がる恐怖に怯える都民が、不安や不信を抱えるのも当然である。
 にもかかわらず、小池知事は26日の会見で「いろんな形で検査件数が増えていてパイが大きい分、陽性者も増えてきている」とノラリクラリ。東京アラートを発動する基準を超えているのに「(従来の東京アラートは)自粛のための指標だった」「(新しく)『ウィズコロナ』での指標の在り方を有識者に議論してもらっている」――と言い放った。今ごろになって、東京アラートには科学的な意味はなかったと、半ば認める始末だ。
 足元の感染拡大は、小池知事が3月25日の緊急会見で掲げた「感染爆発 重大局面」に匹敵する現状となっている。当時、感染者数は1桁から多くて十数人の間だったが、同日に41人に急増。その後、100人、200人と増えていった。
 それでも小池知事は、「医療体制が整っているため第2波ではない」の一点張り。再び自粛要請をするのか、新たな補償はどうするのか、具体策は小池知事の口から出てこない。


■カラカラになるコロナ対策費
「小池知事は都の昨年度収支の黒字1403億円の一部を新たなコロナ対策に充てるとしています。しかし、すでに1兆円をつぎ込み、コロナ対策の財源である財政調整基金は9割以上減少して、残りは約800億円。以前と同じ対策が打てない状況なのです」(都政関係者)
 再びアラートを発動し自粛を再要請すべきという声も強いが、選挙中に発動したら「なんで出馬表明直前に解除したのか」とブーイングを浴びるだけに、やりたくてもやれない状況なのだろう。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。
「自分が出演するテレビCMを垂れ流したり、出馬表明の直前にアラートを解除したりと、小池さんはコロナ危機の政治利用が目に余ります。結局、やったことといえば、都庁とレインボーブリッジを真っ赤に染めただけです。連日、感染者が50人というこの感染拡大は、小池さんが効果的な対策を打たなかった証左ですよ。都民は小池さんの『やってるフリ』のツケを払わされるのだから、たまったものじゃありません」
 こんな知事に、再び都政を任せていいのか。
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