松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

中高年コロナ急増…感染拡大は小池知事“ご都合主義”の人災

  



「傾向はずっと同じで20代、30代の若い方」「夜の街関連が多いことは変わっていない」
 東京都内の新規感染者が5日ぶりに100人台となった13日、小池都知事の口から出たのはやはり「若者」と「夜の街」。感染拡大の責任はその2つにあると言わんばかりの言動を続けているが、中高年の感染者もジワジワ増加中。このままでは、医療崩壊すら起きかねない。
 13日の都内の新規感染者数は119人。ここ数日に比べたら新規感染者数は少ないものの、40代以上の感染者は増加傾向にある。12日の感染者206人のうち40代以上は25%。70代以上の感染者も増えている。経路不明者は5割近い状況だ。
「若者」をヤリ玉に挙げている小池都知事もさすがに、13日は、感染者数を発表する直前に「高齢者の施設で感染が広がっている」と懸念も表明。「何より高齢者に感染させない対策をさらに強めていきたい」と語ったのだが、そもそも、この感染拡大の引き金を引いたのは、小池都知事の“ご都合主義”だ。
 約1カ月前。小池都知事は都知事選への出馬表明前日の6月11日、都民に感染拡大への警戒を呼び掛けていた「東京アラート」を突然解除。都内の休業要請もロードマップの「ステップ3」に緩和し、「コロナ対策は一段落した」と胸を張って出馬した。結果、世の中の緊張ムードが緩まり、人出が増え、都民は再び感染拡大に直面することになったのだ。ここ数日の感染拡大は、もはや“人災”も同然である。
 西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)がこう言う。
「経路不明が4割以上でしょう。都内ではすでに、市中感染が広がっていると考えられます。明らかに4月より酷い状況なのに、小池都知事は警戒を呼び掛けるだけで、具体的な感染症対策を打ち出していない。いわば『野放し』です。せめて、感染を防止する警告のために、数値基準や指標ぐらい示すべきです」


*東京女子医大は看護師400人以上が早期退職
 このまま市中感染が広がっていくと、心配なのは医療崩壊だ。
 中高年層は若年層に比べて重症化リスクが高いため、病床も医療従事者もさらに必要になっていく。
 ところが、コロナ禍で経営が逼迫する病院が増え、ボーナスカットの憂き目に遭う医療従事者が続出しているのだ。
 医労連の調査によると、夏のボーナスを昨年より引き下げた医療機関は約3割。職員のボーナスを全額カットした東京女子医大では、400人以上の看護師が早期退職を希望しているというから驚きだ。
 政府も都も、一刻も早く病院や医療従事者に手を差し伸べる必要がある。
「Go To キャンペーンの予算の一部を、病院や医療従事者の救済に回せないのでしょうか。政府も都もまともな感染症対策を講じていないので、このまま感染拡大が続くと、医療崩壊に至る可能性があります。公益性を担保するために病院にカネを配れないとか、そんな悠長なことを言っている場合ではありません」(中原英臣氏)
 小池都知事はいつになったら感染防止の具体策を打つつもりなのか。
(日刊ゲンダイ)
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