松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

死者・重症者が8月急増「9月が怖い」の声と安倍首相の無策

  


 案の定、8月に入ってから全国の新型コロナウイルス患者の死者数が急増している。7月の死者数は39人だったのに、今月は13日までの2週間足らずで、すでに64人。先月に比べ2倍近い患者が亡くなっているのだ。13日に確認された死者数は11人に上り、5月28日以来、2カ月半ぶりに2ケタを突破してしまった。先月以降の感染爆発のせいで重症者も増加、医師の間では「9月が怖い」との声が上がっている。
 14日確認された全国の感染者数は1300人超。全国で1日1000人超の感染者が確認されることも珍しくなく、重症者も急増している。
 さすがに西村コロナ担当相も14日、「重症者は10日ほど前は100人前後だったが、211人(13日時点)まで来ている」「急速に増える(可能性がある)ことを考えて対応しなければならない」と危機感をあらわにしたが、その一方で安倍政権は「経済活動との両立」をゴリ押しして、死者・重症者が少ないとの理由から「直ちに緊急事態宣言を出す状況にない」の一点張り。言っていることと、やっていることがチグハグもいいところだ。
 13日時点の重症者数は、緊急事態宣言を全国に拡大した直後の4月17日(211人)に匹敵している。ヤバイのは、この先、死者が急増する恐れがあることだ。感染者は1週間~10日で重症化し、最悪のケースでは死につながる。しかも、お盆に入って人が移動している。9月以降、全国で死者・重症者が急増する可能性が高い。
 医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏がこう言う。
「近いうちに再び院内感染が起き、感染者や重症者が増えると考えています。まずは医療従事者の検査を徹底すべきですが、それができない。日本は他国と比べて検査能力が劣っている上、政府の分科会は無症状者を検査することに否定的ですからね。医療従事者の中に無症状者がいたら、高齢者の感染リスクが高まります。重症者が多くなればなるほど、医療体制は逼迫してしまいます」


*海外メディアも呆れた
 最悪なのは、検査体制や医療体制が整わないうちに、重症者が増えかねない9月を迎えることだ。本来なら、緊急事態宣言が解除され、コロナ禍拡大が落ち着いた時に急ピッチで体制を整備すべきだったのに、安倍政権は「Go To トラベル」を強行したのだからムチャクチャだ。
 しかも、安倍首相は国会閉会以後、「臨時国会を開かない」「閉会中審査に出ない」「記者会見しない」――の「3ない」作戦を継続中だ。国内だけでなく国外メディアからも、「強いリーダーシップが求められている時に“職務放棄”」(米紙ワシントン・ポスト)、「世界のモデルと誇っていたのに、感染拡大のさなかにほとんど沈黙している」(英紙ガーディアン)などと呆れられる始末である。
 無能な政権に、国民はもっと怒っていい。
(日刊ゲンダイ)
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