松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

相次ぐ自動車暴走事故 大手メディアお涙頂戴一色の不可解


 大手メディアは連日、8日に滋賀・大津市で軽自動車が散歩中の保育園児の列に突っ込んだ事故報道一色。痛ましい事故ではあるが、テレビを中心に、幼い命が一瞬で奪われた悲劇にことさら焦点を当て“お涙頂戴”とばかりに大騒ぎだ。
 同様に幼い子供が命を落としたことで注目されたのが、連休前に東京・池袋で発生した元通産官僚の高齢男性による暴走事故だった。男性が逮捕されなかったことについて、ネットは「上級国民だから免除された」などと大炎上。
 ナント、海外メディアまでもがこの問題を報道し、インドネシアの「トリビューンニュース」は2日付で、男性について「当局から特別扱いを受けている日本人」と指摘。「3000万~4000万円もの年金を受け取っている」などと報じた。


■元特捜部長も逮捕されず
 男性は現在も入院中のため逮捕されていないようだが、日本の捜査機関は海外からも「元官僚に“忖度”したのではないか」と疑いの目を向けられてしまったわけだ。
 実際、警察が“忖度”したと疑われた交通事故が過去にも起きている。昨年2月、東京・白金で元東京地検特捜部長の石川達紘氏が、運転する車で誤ってアクセルを踏み込んで暴走。店舗に突っ込み、30代男性をはね死亡させた。石川氏は容疑を否認したにもかかわらず、逮捕されないまま同年末に書類送検。今年3月に自動車運転処罰法違反(過失運転致死)などの罪で在宅起訴されただけで済まされている。「容疑を否認して逮捕されないのは異例。元特捜部長に“手心”を加えたのではと疑われている」(捜査事情通)という。
 大手メディアは警察の“忖度捜査”の可能性にこそ切り込んでいくべきではないのか。
「ただでさえ世間では“忖度”が問題視されています。なぜ警察は池袋や白金の事故の運転手を逮捕しなかったのか、運転手の社会的ポジションが捜査に影響を与えたのではないかなどと、メディアはしっかりと検証すべきでしょう。大津市の事故は確かに痛ましいものですが、“お涙頂戴”に偏ってばかりでは報道の意味がありません」(法大名誉教授の須藤春夫氏=メディア論)
「視聴率至上主義」に陥っているのだとしたら、情けない話だ。
(日刊ゲンダイ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「美声を科学する」販売店
◉Mazzuola Editore ダイレクトセール・松尾出版直販(送料無料)
http://mazzola-editore.easy-myshop.jp
◉Amazon
https://www.amazon.co.jp/美声を科学する-松尾篤興/dp/4990812808/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1521368401&sr=8-1&keywords=美声を科学する