松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

維新や安倍官邸とズブズブ…吉本興業「癒着と利権」の闇


 連日、テレビが大きく時間を割いて熱心に報じている吉本興業の問題は、いつの間にか芸人の闇営業から企業のブラック体質に論点がすり替わってしまったが、その一方で政治権力との蜜月関係にも注目が集まりつつある。吉本と安倍官邸、そして大阪維新のズブズブ利権構造によって、巨額の税金がかすめ取られる。食傷気味の“お家騒動”より、こちらの方がよほど大問題ではないか。
 コンプライアンス上の疑義がある吉本に対し、官民ファンドの「クールジャパン機構」から総額100億円もの公金が投入されることが問題視され始めている。ここ数年、吉本は政治との距離をグッと縮めてきた。お膝元の大阪では、維新との露骨な癒着がつとに知られている。
「維新の選挙には、吉本の芸人が応援に駆けつけるのが恒例になっている。4月の衆院補選の最中に来阪した安倍首相が吉本新喜劇の舞台に立ったのも、維新側のお膳立てと聞いています。実は吉本と大阪市は2017年に包括連携協定を結んでいて、今では、吉本は維新のオフィシャルパートナーのような立場なんです」(在阪メディア記者)
 今年2月には、大阪城公園内に「クールジャパンパーク大阪」がオープン。クールジャパン機構や吉本興業などの共同出資会社の運営で、実質的な“吉本劇場”とされる。
 2025年の大阪万博も維新と吉本は二人三脚で進める。万博誘致アンバサダーを務めたのも吉本所属のダウンタウンだった。万博跡地にエンターテインメント拠点を整備する計画もある。
 そして、万博とセットなのが、維新が公約に掲げるカジノ誘致。吉本の狙いは、政治権力に寄り添い、エンタメ利権とカジノ利権を手中にすることなのか。


■騒動の背景に「権力に媚びる堕落」
 同じような話が、安倍官邸との間で国政レベルでも進んでいる。今年6月、吉本の大崎洋会長が、沖縄の米軍基地跡地の利用に関する政府の有識者懇談会メンバーに選ばれた。基地の跡地はカジノ誘致の有力候補地だ。
 そして、クールジャパン機構が100億円を出資するのは、吉本とNTTが組んだ教育コンテンツを国内外に発信するプラットフォームだが、その拠点は沖縄に設置されるというのだ。
「維新の生みの親である橋下徹氏も著書で沖縄へのカジノ誘致を説いていました。そもそも、橋下氏の政治家引退で失速していた維新が息を吹き返したのは、大阪万博が決まったからです。それで勢いづき、大阪ダブル選に勝利して、参院選でも議席を伸ばした。維新の命綱だった万博誘致に最大限の尽力をしたのが安倍首相と菅官房長官なのです。吉本興業、維新、安倍官邸、万博、沖縄、カジノは一本の線でつながる。そうやって仲間内に利権と税金を回す構図は、加計学園問題と同じです。憲法改正を成し遂げるため、安倍官邸にとって維新の存在は今後ますます重要になってくる。令和の時代も、忖度と利権構造は相変わらずということです」(ジャーナリストの横田一氏)
 漫画家の小林よしのり氏も23日のブログで<吉本興業は、維新の会や安倍政権という権力者ともズブズブで、反社会勢力とも繋がる緩すぎる企業であり、そもそも「笑い」をやる者が、権力に媚びをうるような堕落を呈しているから、こんな事態になったのだ>と断じていた。
 企業内のパワハラ・ブラック体質もそうだが、権力と癒着した利権の闇も根深い。
(日刊ゲンダイ)
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