松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

東京五輪ボランティアにスポンサー以外の“SNS投稿禁止令”


 東京五輪組織委が大会ボランティアに対し、トンでもない“表現規制”をかけている。4日、都内で行われた研修会で、集まったボランティアを前に、大会期間中、SNSで大会スポンサー以外の商品をPRする投稿をしないよう求めたのだ。 組織委に具体的ケースを聞いた。
〈大会パートナーであるアシックス以外のロゴが入ったユニホームを着用して投稿〉
〈『暑いときにはこれ』とパートナーでないスポーツ飲料を投稿〉
 ボランティアは、いちいち、何を飲み、何を着ているかに留意して投稿しろということだ。炎天下でタダ働きをさせる上、SNSの投稿すら自由にさせないとはいったい何様だ。
「スポンサーの権利保護が目的です。決して規制ではありません。あくまで、スポンサーへの配慮という協力を求めたもので、ペナルティーもありません。これから研修を重ねていき、協力をお願いする予定です」(組織委・戦略広報室)


■まるでブラック企業
 東京五輪のボランティアをめぐっては、暑さ対策を自己管理に委ねたり、始発で間に合わない競技に終電での会場入りを求めたりと、組織委の乱暴な扱いが目につく。聖学院大教授の石川裕一郎氏(憲法)が言う。
「スポンサー企業から報酬も対償も支払われておらず、雇用関係にも請負関係にもないボランティアが、なぜここまで拘束され、重要な表現の自由まで制限されなければならないのか。組織委がやっていることは、ブラック企業と同じです。五輪ボランティアについて学生たちに、今までは『やらない方がいい』という言い方にとどめてきましたが、そろそろ『絶対にやってはいけない』と強く警告する段階かもしれません。加えて、危惧しているのは、国家的な事業や大スポンサーのためということで、ボランティアに参加した若者が、上から言われたことについて、無批判に従うことに慣れてしまうことです」
「規制」ではなく「配慮」――。その“忖度”が一番ヤバイ。
(日刊ゲンダイ)
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