松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

“サラリーマンのポルシェ”ことマカンはどう進化したのか?

*ポルシェ・マカン(車両本体価格:699万円~/税別)
 思わず「マカンよ、オマエもか!」と唸ってしまった。先日5年ぶりにビッグマイナーチェンジを果たした“サラリーマンのポルシェ”ことマカンである。マカンは2014年に人気ラージSUV、ポルシェ・カイエンの弟分として登場。ほどよいサイズ感はもちろん、価格帯が絶妙だった。
 全長4.7m弱、全幅1.92mと決して小さいSUVではない。しかし全幅1.98mのカイエンより全然扱い易いし、価格も実質1000万円を超えてしまうカイエンに対して、マカンは一応600万円台スタート。いろいろオプションを付けると700万〜800万円台に突入してしまうが、それでもポルシェとしてはリーズナブル。ディーラーのセールススタッフに聞くと「客層は明らかに変わりましたね。特に2ℓターボのベースモデル、マカンはサラリーマンのお客様が増えています」とか。


*デザイン的な遅れを一気にアップデート
 果たして今回のマイチェンのポイントだが、これまた時流に合っている。スタイル的にはスポーツカーの911や4ドアのパナメーラ同様、リアの左右テールランプが中央のガーニッシュで横一線に繋がったのが最大の変更点。デザイン的な遅れを一気にアップデートさせた印象だ。
 パフォーマンス的にはピークパワー&トルクが14ps&20Nm上がって354ps&48.9kgmになった3ℓV6ターボのマカンSに注目。だが実質252ps&370Nmと据え置かれた2ℓ直4ターボのマカンが素晴らしい。
 今回小沢は、カエル顔のポルシェらしく緑色のマカンに乗ったが、パワー感はほどほど。スペックは不変だがトルク特性が微妙に低回転寄りになって扱い易くなり、なにより一部サスペンションがアルミ化されたこともあってかステアリングが微妙に軽くなり、後席の乗り心地も優しさが増した。
 その一方、直進性やハンドリングの味付けは相変わらずポルシェらしくスポーティかつ上質。


*実質100万円レベルの“値引き”に
 さらなる注目は車内の走るスマホ化で、遂にマカンもセンターモニターは7インチから10.9インチに大型化。操作的にも、新たにモニター上から車両や足回りのセッティングができるようになった。
 加えて秘かに注目なのは、これまで100万円以上のオプションだった半自動運転機能、つまりアクティブクルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、パークアシストなどが標準装備化されたこと。要は699万円のベースモデルにすべて付いているわけで、実質100万円レベルのディスカウントがなされている。
 聞けば「今まではハンドリングが売りのポルシェだけに、半自動運転機能はそこまで望まれないかもと思われたが、実際はほとんどのお客様が付けた」(セールス)とか。よって走行アシスト装備の標準化と買い易さが同時にアップされたのだ。
 ピュアスポーツブランドのポルシェはこれまで、走り味を向上されることで勝負していたが、遂にスマホ化や自動化も焦点になりつつある。孤高の硬派ブランド、ポルシェも徐々に変わっていくのかもしれない。
(日刊ゲンダイ・小沢コージ)
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