松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

ダンマリのニューオータニに浮上 桜前夜祭「裏帳簿」疑惑


 安倍首相主催の「桜を見る会」問題で、公選法違反や政治資金規正法違反の疑いが日増しに深まっているのが、前日夜に都内のホテルニューオータニ「鶴の間」で開かれた「安倍晋三後援会」主催の夕食会だ。
 夕食会は立食パーティーで行われ、会費は1人5000円。同ホテルのHPによると、通常は1人当たり最低1万1000円から。仮に差額分を後援会が補填していれば、公選法が禁じる有権者への寄付に該当するし、ホテル側が料金を割り引いたのであれば、その分は献金扱いとなり、政治資金団体以外への企業献金を禁じた政治資金規正法に抵触する。
 これまでの安倍首相の説明によると、パーティーの明細書は作らず、ホテルが会費を設定し、領収書はホテルが発行した、という。しかし、そうすると、ホテル側は当日の参加人数が分からないのに価格と料理内容を決め、かつ、事前に大量の白紙領収書を後援会に渡していたことになる。とてもじゃないが、政府要人も利用する国際ホテルの会計処理とは思えないし、税務署に粉飾決算を疑われかねないだろう。
 不可解なのは、ホテル側がこうした疑惑に真正面から答えていないことだ。安倍首相の説明がウソであれば、会見を開くなどして「そういう処理は一切していない」「営業妨害だ」とキッパリ否定すればいいのだが、日刊ゲンダイの取材にも全く応じる様子がない。そこで思い出されるのが、2001年に発覚した外務省の裏金(プール金)事件だ。


*2001年「外務省裏金事件」でも舞台
 コトの発端は、外務省の室長が億単位の機密費を詐取していた事実が判明したことだ。警視庁の関連捜査は95年のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)大阪会議にも及び、同省課長補佐(当時)らが会議費用を水増しし、だまし取っていた公金詐取事件に拡大したのだが、その手口は、ホテル代を水増しして差額をホテルに裏金としてプールし、私的流用していたことだった。事件の舞台となった主要ホテルが「ホテルニューオータニ」だ。
 警察捜査や外務省の報告書などによると、ホテルは水増し分のプール金を「預り金」や「前受金」などの項目に計上して会計処理し、社内外で発覚しないよう裏帳簿で管理。当時の毎日新聞の記事では、ニューオータニの宿泊営業部担当が「少し余ったら(預り金として)次の会議に回す。赤字が出たら、それで補填する。会計システムがそうなっている以上、預り金は仕方ない」などと答える場面が出てくるのだが、今回の問題でも、安倍首相の説明通りなら、同様の疑いが浮上してくる。元検事の落合洋司弁護士はこう言う。
「前夜祭のお金の流れがいまだに明らかになっておらず、可能性で言うならば、(プール金から)補填していた疑いはあるでしょう。あるいは、他の宴会による帳尻合わせかもしれない。政府主催の催しであれば、値切りもありませんからね。いずれにしても、ホテル側がきちんと説明しないのは何らかの隠しておきたい事柄があるからと考えざるを得ない。政権とニューオータニの特殊な関係性は明らかでしょう」
 悪徳政治家の「定宿」なんて「ニューオータニ」の看板が泣くゾ。
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