松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

東京五輪冷静に考えるべき 引き返せないだけのお祭り騒ぎ


 東京オリンピックの中止がいよいよ現実味を帯びてきた。
 選手がオリンピック参加資格を得るためには、各種国際大会で予選を通過したり一定の順位に上がる必要がある。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの大会が相次いで中止に。だから開幕までに新型コロナウイルスが終息すればなんとかなるという話ではない。予選ができなければ、出場選手も決まらないからだ。
 東京オリンピックの聖火は、3月12日にギリシャのアテネで採火されたが、ギリシャ国内のリレーはわずか1日で中止になった。
 その後、IOC(国際オリンピック委員会)は、東京オリンピック・パラリンピックを1年程度延期することを決定(3月24日)。
 延期論はすでに浮上していた。カナダのオリンピック委員会は、東京オリンピックが今年開催される場合、選手団を派遣しないと明言。アメリカのトランプも「1年間延期したほうがいいかもしれない」と言っていたが、安倍は予定通り開催すると断言。これまでトランプがどんなにムチャクチャなことを言っても、完全ケツなめ路線で追従してきたが、珍しくまともなことを言うと、反発する。
 安倍はIOCのバッハ会長と電話協議し、延期を受け入れたが、「中止は選択肢にない」との態度は崩していないようだ。要するに引き返せないのだろう。莫大な利権も絡んでいるし、安倍を担いできた財界も黙ってはいない。
 しかし、原点に戻って冷静に考えるべきだ。一部の連中の利益のために、なぜ国を挙げてバカ騒ぎしなければならないのか?
 安倍は感染拡大について「私たちは必ず乗り越えることができる」と言っていたが、根拠のない精神論では先の大戦と同じ結末を迎える。
 そこで対案を考えた。オリンピックを開催する代わりに、柔道やレスリングなど濃厚接触を伴う競技は中止にする。卓球やバレーボールなどもやめたほうがいい。ここは思い切って砲丸投げだけにしたらどうか?
 会場も縮小し、小学校の校庭でやればいい。
 あるいは、各国で競技を行い、それをテレビ中継して優勝を決めてもいい。このご時世、飛行機に乗って同じ場所に集まる必要はない。金メダルは後日郵送すればいい。
( 日刊ゲンダイ・適菜収)
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