Matsuo Atsuokiのブログ

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法、歌唱法。

上から下までモラルなし コワモテ・鉄面皮がのさばる国

 


 ここ数日、クソ暑い中、日本ボクシング連盟のドン、山根明終身会長(78)の暑苦しい顔をテレビで見ない日はない。


 連盟は1日、助成金の不正流用を認めたが、「山根会長が他の2選手のことを思う親心からしたこと」とコメント。反省はまったく感じられない。不正流用はあくまで氷山の一角。都道府県連盟の役員ら333人がJOCや関係省庁に提出した告発状が明かした、山根独裁体制の“暗部”は底なしだ。


 告発状には、試合用グローブの不透明な独占販売など12項目の疑惑が盛り込まれ、チョコやキャラメルのメーカーまで指定した山根氏への「おもてなしリスト」も発覚。ドンを怒らせないため、大会の選手宣誓では「会長のおかげです」と言わせる暗黙の掟まであるというから、北朝鮮の恐怖支配さながらだ。


 とりわけ驚くのが「奈良判定」と呼ばれる審判不正問題だ。山根氏は出身県の奈良の選手を勝たせるよう審判員を“恫喝”。意に沿わなければ5年、10年かけて取得した審判ライセンスを剥奪するという。絶大な権力を背景に“忖度判定”を強要。八百長試合がまかり通るようでは、もはやスポーツとは言えない。


 これだけの疑惑の数々に当の山根氏は入院を理由に雲隠れ。説明責任を果たす気など、さらさらないようだ。とことん、フェアプレーの精神に欠ける人物である。


■ドン2人と変わらない悪しき政治手法


 類は友を呼ぶのか。疑惑まみれの山根氏を今年4月からスポーツ科学部の客員教授として迎え入れたのが、日大だ。


 悪質タックル問題の発生から間もなく3カ月。第三者委員会の最終報告で「反省と謝罪を含めた自らの説明責任を果たすべき」と指摘されても、日大のドン、田中英寿理事長(71)は公式の場に一切、姿を見せようとしない。そのため関東学生連盟は大学一体での改革に疑問を呈し、日大アメフト部の今季出場資格停止処分の解除を認めず、創部79年目で初の下位リーグ降格が確定した。


 関学連は、田中氏が「改革をトップダウンで進めていく」などメッセージを発すれば、結論が変わった可能性を示唆。学生の立場より保身優先、教育者失格のドンのせいで、1シーズンを棒に振る選手たちは哀れだ。


 悪質タックルを指示した内田正人前監督に人事部長兼常務理事として、日大の「カネと人事」を握らせたのも、田中氏の意向だ。


 実行選手と父親を呼び出して口止めを図り、「(応じなければ)日大が総力を挙げて、潰しにいく」と迫った井ノ口忠男前理事も、田中氏の子飼いだ。2人の悪行の背後にドンの威光があったのは間違いない。


 田中氏は従順な子分を引き立てる一方で、逆らう奴には容赦ない。事実、数年前に田中氏と対立した元理事は「いきなり、ある運動部の寮長に左遷された」(日大関係者)との証言もある。


 説明責任をないがしろにし、逆らう奴は強大な権力を行使して叩き潰す。2人のドンの手法はソックリだが、この構図には既視感がある。安倍政権の政治手法だって、コワモテの鉄面皮コンビと大差はないのだ。


■この国の腐敗を助長する安倍1強の恐怖支配


 安倍政権は行政の公正性や政治への信頼を深く傷つけたモリカケ問題で、誰一人として政治責任を取らず、真相解明を棚ざらしにした。


 森友問題では、財務省による決裁文書の改ざんや交渉記録の廃棄が芋づる式に判明。安倍首相の妻・昭恵夫人が名誉校長を務めていた森友学園に特別な便宜が図られたのではないかという疑惑は、民主主義の根幹を揺るがす事態に発展した。


 加計学園の獣医学部新設を巡っても、安倍と加計孝太郎理事長が面会し、安倍が「いいね」と言ったなどと記した愛媛県の文書が明るみに出た。事実なら、これまで一国の首相が国民に嘘をついていたという重大な問題である。


 いずれも野党が再三、追及したが、安倍ははぐらかし、正面から疑問に答えようとしない。貴重な審議時間を空費させた不誠実な姿勢は、ドン2人と何ら変わらない。


 説明責任を果たさず、喉元を過ぎれば、責任を押し付けた部下を切るのも共通項だ。森友文書改ざんの責任は、鉄面皮の佐川宣寿元理財局長にかぶせ、加計問題で“邪魔者”となった元首相秘書官の柳瀬唯夫経済産業審議官は次官昇格の芽を摘まれ、退任した。


 あれだけ安倍をかばっても、あっさりクビを切られる一方で、安倍の覚えめでたい官僚はとんとん拍子で出世する。働き方改革や幼児教育の無償化など安倍の意向を酌んだ政策を進めてきた内閣府政策統括官の新原浩朗氏が、今夏の人事で古巣・経産省に経済産業政策局長として“凱旋”。入省同期の柳瀬氏に代わって将来の次官候補に躍り出たのが、いい例だ。


 14年の内閣人事局の発足で、幹部官僚の生殺与奪権を握って以降、安倍政権はやりたい放題。逆らう官僚は出世の道を閉ざし、ゴマスリ官僚だけを重用してきた。官邸に巣くった安倍と以心伝心の「忖度官僚」が幅を利かせ、彼らの指示は各省庁に「首相の威光」と受け止められ、さらなる忖度を生み出す腐敗の悪循環を招いているのだ。


■キャラの立った2人は逃げ切りに好都合


「権力の長期化の弊害や周囲を“ヒラメ”で固める人事権の乱用。説明を避け、より下位の者に責任を押し付け、逃げ切ろうとする。ドンたちと安倍首相は何から何まで似ています。首相自ら悪の手本を示していると言っていいほどです。もちろん、長期政権の弊害によって国の統治を根腐れさせた首相の方が、ドンより罪深いのは言うまでもありません」(法大名誉教授・五十嵐仁氏)


「『腐ったリンゴ』の例えもありますが、ミニ独裁者が乱立し、日本全体が腐敗した現状は、道義的に退廃した政治の成れの果てと思えてなりません」と語るのは、政治評論家の森田実氏だ。こう続けた。


「周辺に茶坊主が群がり、逆らう者には開き直って報復する安倍政権の姿を見て、『長い物には巻かれろ』の風潮が霞が関だけでなく、日本全体に蔓延しているかのようです。個人の自主性を奪う上意下達はスポーツ界に限らず、今や名だたる大企業にもはびこり、信じられない不正会計やデータ改ざんが次々発覚。政官業が平然と嘘を吐き、世界の信頼を失墜させている現象は、日本が国家的規模で底が抜けてしまったことを物語っています。この国がここまで堕落するのは戦後初めて。こうした悪弊を助長しているのは、間違いなく『安倍1強』の長期支配です。国家も登山と同じで転がり落ちるのは一瞬です。まず今の悪政を正さなければ、道義なき社会は立て直せません」


 現職局長が次々逮捕された文科省汚職を受け、菅官房長官は「行政に対する信頼を根幹から揺るがしかねない」と正義漢ヅラだったが、どの口が言うのか。定例会見でモリカケ問題を質問されても、すっとぼけた答えを連発した菅こそ、行政の信頼を失墜させ、日本に悪しき風潮をまき散らした張本人ではないか。官邸に呼応するかのように〈銀座で「接待、接待、接待だよ」〉と刺激的な見出しをつけた朝日新聞をはじめ、文科省のチンケな疑惑をあおる大マスコミ報道も狂った世相の象徴だ。


「メディアはボクシング連盟と日大の2人のドンを追い詰めるパワーと同じ力を、悪の手本の安倍政権の追及に注ぐべきです。キャラが立った2人のドンの存在は、モリカケ問題を国民に早く忘れて欲しい政権にとっては好都合。メディアが騒ぐほど、政権の目くらましを助けるだけです」(五十嵐仁氏=前出)


 かくして腐り切った風潮の元凶である安倍の逃げ切りを許せば、コワモテ、鉄面皮がのさばる異常な国の姿は変わらない。国民は本当にそれでいいのか。
(日刊ゲンダイ)
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