松尾篤興のブログ「閑話放題」

今迄にない科学的な整合性から導かれた正しい発声法から、日本の政治まで、言いたい放題の無駄話。

麻生財務相の珍妙なギャングスタイルこそ現在の日本の姿


 北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイル試射の中止を決めた。南北首脳会談やその後の米朝首脳会談を見据えて先手を打った形だが、この間の中朝首脳会談をはじめ、日本以外の関係諸国による粘り強い交渉の成果だったことは明らかだ。


 地球規模の歓迎ムードにあって、日本政府だけは不満タラタラ。アベ首相は一応、「しっかり注視していきたい」と述べるにとどめたが、河野太郎外相は、「国際社会の求める非核化のレベル、ミサイルの廃棄とは差がある」と、言わずもがなのイチャモンをつけていた。


 何のことはない。北朝鮮はもちろん、米中韓ロその他のいずれにも無視され、蚊帳の外に置かれた仕打ちに対する恨み節。だが、それは逆恨みというものだ。


 なぜって、世界のどこの誰が、ああまで下劣な集団を信用する? さすがのトランプ政権も、キャンキャン吠え立てるだけのスピッツ野郎が君臨できるような愚かな国には、米国の戦争を手伝わせる傭兵資源として以外の役割など与えられないと判断したのだろう。


 森友、加計、セクハラ……と、山積するスキャンダルを批判する世論や野党に、当のアベ政権やその応援団は、「政治にはもっとやるべきことがある」云々の御託を並べてきた。バカ言っちゃいけない。一連の問題で問われているのは、政権の正統性であり、正当性だ。何によらず、国家社会のありように関わる営みについて、アベ政権が舵取りする資格があるのか、否か。


 ない。公文書を偽造させ、官僚の証人喚問では偽証までさせる。民主主義の全否定に手を貸す官僚機構も同罪で、ここまできたら、もはや政権の正統性どころか、彼らがいいように動かしている日本そのものが、国家の名にも値しなくなった。


 そのアベ政権は一方で、あろうことか他人様の子どもに手前勝手な“道徳”の学習を強要している。働き方を指図したがり、何と税金まで取り立ててくる。狂気の沙汰だ。


 繰り返す。アベ政権は害悪であり、日本の恥である。何ひとつ行う資格がない。彼らに許される行動があるとすれば、それは直ちに消え去ることのみである。


 財務事務次官セクハラ事件のさなか、G20へと逃亡した際の麻生太郎副首相兼財務相は、例によって珍妙なギャングスタイルに身を包んでいた。家柄だけのボンボン爺さんのチョイ悪ぶりっ子ほどみっともないものはない。


 恥を知ろう。少しはまともな社会を築こう。あれが現在の日本の姿だ。
(日刊ゲンダイ/斎藤貴男)


1958年生まれ早大商卒業、英国・バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。『日本工業新聞』入社後、『プレジデント』編集部、『週刊文春』の記者を経て独立。弱者の視点に立ち、権力者の横暴を徹底的に批判する著作を出し続けている。消費税の逆進性を指摘する著作も多数。「機会不平等」「安心のファシズム」「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」「ちゃんとわかる消費税」など。
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